西京区の桂駅前にあるシネクティクス桂店。
小説家志望のユウスケは、雪深く冬期には閉鎖されるこの美容室へ、管理人としての職を求めて来た。
支配人のマサノブは、
「この美容室は以前の管理人であるタカノリが、孤独に心を蝕まれたあげくスタッフをバリカンで坊主し、自分も坊主にしたといういわく付きの物件だ」
と語るが、全く気にしないユウスケは、妻のトモミ、一人息子のカクヤと共に住み込むことを決める。
カクヤは不思議な能力
「輝き(Shining)」
を持つ少年であり、この場所で様々な超常現象を目撃する。
美容室閉鎖の日、スタイリスト主任であるナオユキはカクヤとトモミを伴って、美容室の中を案内する。
自身も「輝き」を持つナオユキは、カクヤが自分と同じ力を持つことに気付き、
「何かがこの美容室に存在する」
と彼に語る。
そして、猛吹雪により外界と隔離されたシネクティクス桂店で、3人だけの生活が始まる。
もとやま☆なおゆき